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新排ガス規制『Ecodesign2022』

薪ストーブ排出ガス規制強化の理由

薪ストーブって環境に良いって思いますよね!?

薪が燃えて、出てくる二酸化炭素は森の木々が成長の過程で吸収してくれて、その木を燃料とするカーボンニュートラルという考えが基本にあります。

私もそう思って、これまで説明してきました👍

でも、薪ストーブやファイヤープレイスと呼ばれる暖炉等の普及した地域(欧米)ではそうも言っていられない状況があったんです。(;´Д`)


実は、薪が燃焼する際には二酸化炭素の他に、一酸化炭素(CO)、微粒子(PM)、ガス状炭素(OGC)、窒素化合物と様々な物質が排出されています。

仮に、二酸化炭素は森の木々が吸収してくれても、その他の排出ガスは何らかの形で私達の生活環境を悪化させます。※二酸化炭素も温室効果ガスの代表ですけど…
普及率の高い国ではそれが大きな問題になっていたのです。

今から10年程前の英国ロンドンでは、冬場の大気中の微粒子濃度がWHOの定める年間暴露量の1.5倍程度の濃度に達し、その要因の1割程度が薪ストーブを初めとするファイヤープレイスだという報告が上げられました。

イギリスでは大気汚染の悪化を食い止めるべく、DEFRA認証をスタートし薪ストーブの微粒子排出量を制限するに至ったのです。

その頃同時に欧州議会(EU)では、改善可能な燃焼機器のひとつとして薪ストーブの排出ガスの改善に取り組む方針を立て法制化を進めるステップを踏み出していました。

当時からの現行規制基準のEN13240では、燃焼効率50%以上とCO排出量1%以下というざっくりとした内容でした。※各国で追加規制等を行っています。英国では BSEN13240

そして定まった規制制度が『Ecodesign/エコデザイン』でした。
薪ストーブ以外にも複数の燃焼機器が対象になっており、その一環として薪ストーブがあります。

薪ストーブでの規制要件は・・・
燃焼効率 75%以上、一酸化炭素排出量 0.12%以下と現行規制から格段に厳格化され、前段の微粒子排出量は、厳しい厳しい言われるDEFRA認証から55%も改善してなければならない数値となっております。
DEFRA認証では出力に応じての排出制限でしたが、エコデザインでは一律となっています。
そうした要因からエコデザインストーブは出力が小さい傾向にあります。

微粒子排出量では特に、クリーン性能が高いとされたDEFRA認証との比較で触れている通り、旧式の薪燃料暖房機器と比較すると最大で90%程度の排出量削減が求められるようになっているそうです。
またガス状炭素や窒素化合物などにも規制が及び二酸化炭素以外の排出ガスを大幅削減する事を目指しており、完全なカーボンニュートラルを目的とした法制度となっているのです。

イギリスでのEcodesign

イギリスのエコデザインラベル
イギリスでは当初、ブレグジット(英国EU離脱)の問題がありDEFRA認証もあるのでEU規制は関係ない的な雰囲気だったそうですが(笑)
EUが輸出先となりうるのは勿論ですが、市場や行政からも薪ストーブ=環境に悪いのレッテルが貼られおりこのままではいられない状況があり、Ecodesignを導入する
決断は早かったそうです。
どうせ取り組むならば早いに越したことはないと、2022年のEcodesign法の施行より5年早い段階から規制クリアストーブには『Ecodesign ready』というエコデザイン法の規制に対応していますよ👍というラベルを製品に表示しています。
こうして環境改善可能なエコロジー暖房として推奨して行こうという活動をする事になり、薪ストーブ業界団体、イギリス政府も一丸となって取り組むようになりました。

それだけ旧来の薪燃焼暖房機による排出ガスの問題が深いという事なんですね。

日本での排気ガス規制

日本では特に排出ガス規制はないので、どんな薪ストーブでも新たに購入する事が可能です。
規制対応ストーブは比較的に出力が小さい事が多く、全ての住宅にマッチするとは言い難いです。
でも、新築で新たに薪ストーブを導入検討されている方は出力が小さくても問題がないと思いますので極力クリーンな薪ストーブを選ぶ事が将来的に地球への負荷を減らす一助となります。
薪ストーブを選択する一つのファクターとして捉えていただけると良いかと思います。










コメント

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