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鋼板製


『鋼鈑製であるということ 』


イギリスは古くから、石炭やコークスを家庭での燃料として使っています。

暖を取る為、気軽に使ってきました。 しかし石炭は燃焼温度が高く、ストーブにはより高い耐久性が求められます。

 特にイギリス人の「永く使いたい」というニーズに合致させる為、ハンターストーブはより堅牢に作られています。
熱に対する伸長性の高さや、加工(溶接)のし易さから、Hunterstovesのマテリアルは鋼鈑が選ばれてます。


鋼鈑ではなくても石炭等は焚けますが、より経年劣化や急激な温度上昇への対応力という部分で安全マージンが高いというイメージで受け取っていただければ幸いと存じます。

豆炭の燃焼状態

 ここでハンターストーブで使われている素材『鋼鈑』ならではの特徴を紹介いたします。

※以下は個人的に調べたことであり間違いがあればご指摘下さい。

【鋼鈑】
鉄鉱石より還元された銑鉄から、更に、リンやケイ素、硫黄を取り除き、炭素を0.5~1.7%に調整をする事で、強度、磁性、耐熱性を向上させた合金です。(鋳鉄の様なグラファイトの晶出等を抑えています。)
ISO(国際規格)やJIS等、各国の規格が制定されています。
ちなみにイギリスではBS規格(ブリティッシュスタンダード)という規格です。

鋼鈑素材による薪ストーブ製造におけるメリット、デメリットで言えば・・・
  • 鋳鉄に比べ熱に対する伸長性が高い。
  • 鋳鉄に比べ溶接が比較的容易な為、ガスケットロープの使用量等も減り、経年によるストーブの気密劣化が抑えられます。
  • 溶接や折り曲げができるので、剛性の高い構造をデザインできる。
  • 剛性が確保しやすいので薄い板厚の鋼板ストーブも世の中にはあり、結果適に熱に対する剛性を確保できていないケースも見受けられます。 ただしハンターストーブは最低の板厚が5㎜で最大は10㎜の鋼板を使用しており、熱による湾曲が予想されるポイントは折り曲げ、溶接を施し応力を高めてます。
  • 厚みのある鋼板を用いる事で、溶接ビードも分厚くできるのもポイント。(スポット溶接ではない!!)
Herald14 の溶接ビード
  • 表面がフラットなので鋳鉄に比べ、デザイン性が低い!? ハンターストーブではショットブラスト等を入れてイギリス人好みの質感を付与しています。質感的にイギリス人はザラついた質感が好きだそうです。(ハンター社代表のスティーブ氏より) 上記のことから、Heraldシリーズの扉は作為的に荒い鋳鉄製をもちいてます。
  • パーツ点数が少なくできるのでメンテナンス性は飛躍的に高くなります。そして総重量も抑える事ができます。
  • 重量が少ないというメリットに反して蓄熱性が低くなるデメリットもあります。 ただし蓄熱ストーブの定義は800㎏以上なので、サイズ的に同クラスの薪ストーブと比べて蓄熱効果が体感的に低く感じる事はないので、ご安心下さい。(同時に熱源を取り除いて3時間後の本体温度の差が10~20℃程度の差です。)
  • 蓄熱はマテリアルの差よりは重量(密度)と体積だと私は思ってます。

ハンターストーブ社は、その歴史や使用者のニーズに磨かれ現在のカタチになったのです。素材や構造などがブラッシュアップされるなかで、必然的にタフでシンプルな薪ストーブになりました。

奇をてらわないオーソドックスな外観に秘められた燃焼性能もまたしかり!!

次回は燃焼性能についてふれてみたいと思います。

コメント

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