一言に『燃費の良さ』といっても、昔のストーブとこれから主流となる最新ストーブでは大きく趣きが異なります。 昔ながらの薪ストーブは長時間燃焼と言っても、沢山の薪を炉内に収めて燃やし、沢山の熾火をつくり吸気を絞る事で燃焼現象にブレーキをかけ、鎮火までの時間や給薪スパンを長くする事で『薪の持ちが良い』などと言って持て囃してきたように思います。 しかしながら、Ecodesign薪ストーブなどが代表する最近の薪ストーブはより少ない薪でより暖かくというコンセプトもあるので、吸気を絞っていながら少ない薪をより完全燃焼をさせて熱交換効率を高め暖かさを供給しています。 燃やし切ろうという力が働いているので熾火が燃え尽きるのも比較すると早めです。 極端な例え話で言うと・・・ 旧型薪ストーブは薪を足す際に5本足して1時間持たせるが、新型ストーブは45分で薪を足さなければならないが、都度3本ずつの追加で済むなどの違いがあるんです。 当然、出力値の違いなどもあり単純比較はできませんが、薪を足す回数が増える新型機は燃費悪く感じやすいですが、同じ時間を焚き続けた際の薪消費量には、差が出るという事をご理解いただけると幸いです。 住宅性能(断熱・気密)が低いと大きなストーブと沢山の薪で、より長く熱源を確保していた方が快適でしたが、住宅性能が上がった現代では住宅が熱を逃がさないので、少ない薪で省エネにレスポンス良く暖めた方が快適になってきたという背景があります。 ひと昔前は大きい家には大きいストーブ、コンパクトなお部屋にはコンパクトな薪ストーブと案内していましたが、最近は住宅の大きさに対して薪ストーブの適切な大きさが一概に言えなくなったのと同様に燃費の良しあしに対する価値観も一概ではなくなっているのが現在の薪ストーブです。
日々の活動を通じて感じる全ての事を徒然なるままに…